2005-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ブラックバス問題でも――

そういうのは「詭弁」だ、という言われ方をすることがあります。 小谷野敦氏について書いたところでも触れましたが、バスアングラー当事者が、水辺の惨憺たる環境の問題を言うと、「それは詭弁だ。だからといって、バスが免罪されるわけではない」といったよ…

で、また「国境」?――なんだか腑に落ちないこと

いわゆる「特定外来生物被害防止法」(「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」)のことです。 はてなマークが、そろそろと頭をもたげてくるんです。先に書いたように、「外来種」というのは、国境に関係が無いので、「国外外来種」「国…

「生物多様性の保全」――更に時間のものさしを長くしていくと???

現在の「生物多様性保全」まわりで、数少ないながらも異議を申し立てている人にも、そのアプローチは様々です。魔魚狩り―ブラックバスはなぜ殺されるのか作者: 水口憲哉出版社/メーカー: フライの雑誌社発売日: 2005/02メディア: 単行本購入: 4人 クリック: …

「人為」――パラダイムを巡って。(それと池田清彦さんのスタンス)

バス問題を語りうる学問はなんでしょうか。現状においては、生物学のスペシャリスト・生物学者が、自然科学の立場から、「生物多様性の保全」を前提に語ることが多いように思います。 その中でも、釣り人との妥協点を模索する人、「生物多様性保全」以外にも…

「プロフェッショナル」ということ

まず、一般的な「プロフェッショナル」について考えてみましょう。「プロフェッショナル」とは、何かと引き換えに金銭に代表される代価を得ることです。 更に狭い意味では、そのことを生業にし、それによって生計を立てている場合のことを指すのでしょう。 …

害魚論はひとまず置いて考えてみると……

そして、バス害魚論はひとまず置けば、現代の子供たちの多くが、屋内の楽しみ“だけ”に没頭しているとするなら、そうした子供たちを野外にいざなう「入り口」として、その能動性や手軽さ、物理的距離から言っても、バス釣りは、立派に、その役を果たす釣りで…

にわか宗教家の尻馬に乗ってみる―変わらない思い

再び、僕も、「にわか宗教家」になって言わせてもらうなら、膨大な他の生命の犠牲の上に生命を維持している人間という存在が自身に抱える「業」「原罪」といった宗教的概念があり、「他の生命を利用して遊ぶ」という人間という種独特の行為のひとつである「…

釣りをするということ

「水産」というのは、言うまでもなく、「漁業」と「遊漁」、両方の問題を考えるものです。「漁業」は、「職業」として、漁獲などによって生計(兼業ならその一部)を立てている人を指します。「遊漁」は、読んで字のごとく、「遊びの漁」――「趣味の釣り」の…

朝日新聞(2005/02/12)の一面特集記事のお気楽。

うちでとっている朝日新聞2005/02/12付けの22面に、カラーで一面を割いて、「守れるか生態系」の見出しとともに、いわゆる「特定外来生物被害防止法」を特集していました。 オオクチバス指定についても多くの文章を割いていますが、「専門家会合が『生態系へ…

「釣り全否定論」の偽善

「食べるべき」の対極に、「釣り全否定」とも言える自論を持つ人もいます。「どちらも、『魚』という他の生命を『遊び』で弄んで、口に針を引っ掛けて喜んでいるのだから、同じ穴の狢だろう」と――。このような方には、鮎の友釣りのおとり鮎をはじめ、活餌と…

はじめてのトラックバック……\(^-^)/

http://d.hatena.ne.jp/J-megaota/20050217さんに。いやトラックバック、いまいちわかってないのですけど(汗)、他の人に読んでもらえていると実感できるのはやっぱり嬉しいことです。僕はトラウト管釣りはド素人もいいところで、「エリアの学校」かなんか見…

二つに一つ……のことなのか?

イートじゃないとダメだ、とかリリースじゃないとダメだという二分法は間違っています。リリースという行為には、大きくなって、あるいは、また仲間を増やして、我々釣り人に付き合ってくれよ、という思いも、意識するにせよしないにせよ、あるでしょう。 こ…

魚は「生きたい」という本能を持っているに違いないのです

またもや、しかし――、断言してもいいのですが、魚に成り代わって言えば、魚は、本能的に「生きたい」に決まっているのです。 生命のある魚であれば、「食べられる」より「逃がしてもらう」方がいいと言うに決まっていると思うのです。だから、イートを否定し…

「本当に偽善が無い」ということ。

確かに、釣った魚が息も絶え絶え、リリースしても意味が無いというのであれば、それが食べられる魚であるならば、それは出来る限り「食べる」なりして有効に利用するべきでしょう。 それが、言ってしまえば、魚を限りある「資源」として捉えた場合の、自然な…

キャッチ&イートすべきという根拠って?

僕は、同時に、キャッチ&リリースを実践している人々が、「過剰」に傾いた動物愛護精神から、そうしているわけではないことも、経験の中で知るようになりました。また、これは強調してしすぎることはないと思うので、繰り返し声を大にして言っておくと、釣…

頭の鈍い僕もエセ宗教用語のウソに気づいてしまった。

ともかく、リリースを批判する、いかにも「正論」の、この短いフレーズに、いくつもの矛盾や偽善があることに、頭の鈍い僕も気が付いてしまいました。そもそも、「成仏」とはなにごとでしょう。小座部仏教者……例えば、チペット仏教のペマ・ギャルポ氏やある…

「正論」への疑問が頭をもたげる

しかし――僕が本当に没頭した釣りが、ルアーフィッシングであったことが、この「正論」に、疑問を抱くようになったきっかけだったのでしょう。いうまでもなく、ルアーフィッシングは、他の釣りと比較して、相対的に、キャッチ&リリースという行為とより密接…

キャッチ&リリースの偽善を言う「釣った魚は、食べることで成仏してもらう。それが本当の釣りだ」の偽善

「釣った魚は、食べることで成仏してもらう」? この手の言い方はいつから流行りだし、猫も杓子も言うようになったのでしょう? かくいう僕も、以前は、猫であり杓子でありました( ̄∇ ̄;)ハッハッハ。「釣りキチ三平」? いやいや、あの中では結構リリースし…

小谷野敦氏の「すばらしき愚民社会」

すばらしき愚民社会作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/08/26メディア: 単行本 クリック: 28回この商品を含むブログ (72件) を見る 呉智英氏の衣鉢を継ぐと自認しておられることがうかがえる、非常に挑発的でキャッチーな書名です。 「中庸…

小谷野敦氏という評論家がいます。

氏の評論家入門―清貧でもいいから物書きになりたい人に (平凡社新書)作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2004/11/01メディア: 新書購入: 2人 クリック: 52回この商品を含むブログ (110件) を見る を読めば、100人中99人、評論家を目指すことを断…

このたび――、

http://www.geocities.jp/barking_airhead/ を、こちらもHP作成ソフトの力を120%借りながら立ち上げたのですが、はてなアンテナは文系のスペシャリストが多いと聞いたので…… 実は使い方もなっちゃいないのですが、哲学、倫理学(生命倫理学・環境倫理学)あ…